Lovely Rita

渋谷シネアミューズ。映画の前にまどかさんと辛酸なめ子さんのトークショウ、へすべりこみ。そうそう子供の頃って親に叱られたりする度に死んでやるとかおもったよね私も私も。辛酸さんが言っていた通り、この監督はティーンの頃の心的な事柄のあれこれをよく記憶している人。実はとても冷静に、ここまで特有の苦い思いを描き切られると、監督自身はその頃はリタでも女子グループの中の子でもなくクラスの傍観者的な立場にいた人だったんじゃないのかな?なんて思えてきたりもしました。私はと言えばかなりの割合いがリタだったしあと身体的にボーイフレンド役の年下の男の子だったなぁだって気管支の弱い子だったんですもの、そういう子の辛さも上手に描いているので観てて呼吸の苦しさも記憶の彼方から蘇ったり(笑)。
それにしても、そこに結論を求めるのではないにしろストーリーの行きつくところがこんなだったなんて、プレスキットのファンシーなイメージ及びプロモーションからは全く予想だに出来なかったから、驚きあまってあそこはリタの願望という空想シーンなのではと思ってしまったくらい。空虚さに集束する最後にどきりとさせられたけれど、あの視線も本当のことのひとつ、私自身の中にも見覚えがあるもの。これが思い当たる女のひとは少なくないんじゃないかな。そうそう字幕監修はカヒミ・カリィさん。