14歳でこれを観たなら、きっと私はベイビー着てた?

真夜中に書く感想文ってこうなっちゃう。新文芸坐にて『下妻物語』。
どうして今日まで観ないでいたのかしら、意識下にあの*1世界の終わりという名の雑貨店』があるから? お友だちの感想を聞いたり世の中の盛り上がり方を見ているなら、それが杞憂だってことぐらい分かっていたのに。
まったくイチゴの手紙の文字はやりすぎだとは思うけれど、土屋アンナちゃんにあれほど完璧なヤンキー・ファンタジーの世界が降臨*2しているだなんて!ねぇ、ベイビー*3のモデル・スチールにもちゃんとレディース魂が宿ってた、まるで『Milk Bar』*4の1ページと見紛うくらいに。そしてロリータのカタルシスにあふれた深田恭子ちゃん*5の膝頭。それはいつも人知れずパニエのハード・チュールに擦れているお陰で、意外と強いものなのだということがきちんと証明されている。
女の子二人(三人でももっとたくさんでもいいけれど)の幸福なストーリーは、もっとこの世に増えるべき。観た後に『アドゥレセンス黙示録』*6と同質の、でももっとリアルなさわやかさを感じたのは私だけじゃないと思う。
そして嶽本野ばらはこの原作の着想をコムデギャルソン*7からかなりの割合いで得ているって今さらのように考えたりした。コムデギャルソン・コムデギャルソン*8が実はジャージ天国だったりする事実も踏まえて。

*1:ASIN:B000065EC4 高橋マリ子ちゃんはとてもとても可愛いのだけれど

*2:ます発声が素晴らしい

*3:http://www.babyssb.co.jp/ BABY,THE STARS SHINE BRIGHT

*4:MILK(http://www.milk-web.net/)の雑誌。つまりパンクと地続き

*5:富豪刑事はなんだかこの頃つまらなくなってきてはいるけれど、彼女にはこれから先も立派なコスチューム派女優として我が道を進んでいってほしいとこの出発点を見ながらしみじみ思う

*6:ASIN:B00005F5V9 少女革命ウテナ劇場版。そういえばこれもエンディング・テーマが及川光博

*7:厳密には2002年秋冬コレクションのレースとフリル付きジャージ。先シーズンだってまるで特攻服とロリ服の掛け合わせのような上っ張りとかあったしってあくまで主観ですが

*8:COMME des GARCONS robe de chambreが今シーズンから名称を変更