Green wind 岩本あきかず個展

予備校時代の知人、ganponこと岩本君の個展で青山のSPACE YUIへ。展覧会をやるようになってから行くのはこれで2度目。前回は彼の恩師・谷口広樹さんとの二人展、ちょうど去年の今ごろで同じギャラリーだった。うーん!ganpon、全体的なレヴェルアップに加えて、なんだかおしゃれ度も増したのではない? おしゃれと言っても決してすかしてるって訳じゃなく、実のあるクールさなのだけれど。今回は作品の全てのファウンデーションに彼がネパールで入手してきたという手漉きの紙が使われていた。一見和紙のようでいてそれとは違う、砂混じりのとてもラフな素材。そこに乗った筆圧の強い色鉛筆の面が、この世の定形と不定形とを構成してゆく。中間色のカラフルさ。描かれたそれらに浮遊感はあっても不安定ではない。そのへんが彼自身のキャラクターを反映しているようにも勝手ながらに思う。両手に乗るくらいの小さな立体作品「珊瑚礁の洋服」が今回見た中で私はいちばん好きでした。小山のようなシルエットに小気味よく入ったシェープが、テキスタイルの美しいフレア・スカートを上から眺めているよう。展覧会は今日が最終日だったけれど、次が分かったらここでもお知らせしようと思います。