ひょっこり発見

http://www3.ocn.ne.jp/~sun0125/newpage3.htm
奥野かるたや白十字、骨董屋で矢羽根の帯締眺めたり、いもやを横目に神保町。ずっと探している児童書の手がかりをみわ書房で見つけました。本そのものはなかったけれど同シリーズの本があったので。「母と子のお話図書館」という、親が子に読んで聞かせることを前提にした分厚いハードカバーのショートストーリー集で、今日解明した正式タイトルは『とってもおもしろい話ちょっとこわい話』、あまりに児童書にありがちな書名だったこともあって、今日まで正しいタイトルを思い出せず検索でも調べにくかったのですが。小学低学年の頃の学級文庫にあった本で何がどうして今日まで気になっていたかと言うと、これの後半に収録されている十数編のこわい話が、表題にあるようなちょっとどころではない、巧妙に都市のリアルとまぜ込まれた冷ややかな怪談ばかりでその感触が忘れがたかったからで、当時学級文庫に並んでいる時点でだいぶボロだった外見の印象も相まってほとんどトラウマに近かったんですが、出所が判明してなんだか安心しました。だって恐らくほとんどの人に話しても分かってもらえない、タイトルも定かでない昔の恐い本のことをいつまでも一人で覚えているだなんてねぇ。作者は『ひょっこりひょうたん島』で井上ひさし氏の相棒だった山元護久。となると、あの数々の話に振り掛けられた幻覚性もなんだか理解ができます。私が物語において不条理な展開を好むのはこの本の影響かもしれません。
お持ちの方・見つけた方がいらっしゃったらぜひ教えて頂きたいです。