duplo2009-11-13

今年の夏まで、串に刺さった揚げ物はどんなものでも「串揚げ」と呼んでいたのだけれど、大阪の人から「カジュアルなものは串カツ、ゴージャスなものは串揚げ、の区別がある」と聞き、それまで自分が食べていたのは全て串カツだったのだ、まだ食せぬ串揚げとはどのような高級感に包まれたものなのだろう、と思いを馳せる日々だった。
そんなわけで本日念願叶い、大阪一の串揚げ屋と言われるその店に連れられて行った。カウンターのみの店内、端の席には有名女優らの姿も見受けられる。衣の下の食材は目にも口にも分かりやすい新鮮かつ高級なもので、何を食べても素直な美味が訪れる。とはいえ器のほとんどは有田焼の青花で、変に構えずに済むのも良い。鱚、牛串から始まって、冷たいウニをぷりっと盛った烏賊、分厚く切り分けたあわび、イタリアンなトマトソースを載せたチーズ風味のもの、スープに浸された肉とインゲン、マッシュしたさつまいも、うすももいろの生姜のたれをハート形に固めて載せたもの(あまりに可愛かったので、ご主人に断りを入れ携帯で撮らせてもらう)、梅肉と紫蘇を巻き込んだ牛、添えられた荒いタルタルも旨い大きな海老(頭もみな食べた)、海老はもういっちょあって衣の中身がすり身半分ホワイトソース半分のもの、えのきを包んだ湯葉、牡蠣、げそ、ふぐ、えんどう豆のすり身…全部で20串くらいは食べたのだろうか。あちち、はふー、しゃおっ・ぷりっの繰り返し。反芻するも美味に夢中であったということのみに支配され、ディテール全てを書き起こせないのがくやしい(全貌がおぼろげなものは、もみじおろしが掛かったもの、梅肉風味のなにか、とこぶしwithなんとか)。
近場のカフェで腹ごなしにお茶、地下鉄で宿方面に戻り、オーセンティックなバーに案内してもらう。銅カップジントニック、二杯目はオリジナル(ジントニックシャンパンで割ったもの)。おつまみのあられはクルトンのようで、軽く炙られておりあたたかなのも嬉しかった。