夫と、板わさや焼き海苔を肴にぬる燗の3、4本を空けながら小上がりでとりとめのない話をする。いわゆるカフェでお茶を飲むよりもよりずっとカフェらしい過ごし方をしているなぁと思う昼下がり(本物の、カフェに行くとお互い新聞等を読んでしまってあまり会話をしない)、今日は少し贅沢をして鴨ぬきとざる。鴨南蛮が食べられるのは来月までだけれど、3月下旬にいただくのでは気分がそがれるというもの、ウールのコートが様になるうちにもいちど食べられるといい。
店を出て隣のビルを覗くと、この前はワインショップに改装されていたはずなのに、また元の花と喫茶と古道具の店に戻っている。古道具のコーナーで一輪挿しに良さそうな面取りのとっくりと、白い八角の小鉢(会津草春窯と波佐見焼との中間くらいの雰囲気)を求めたついでにワインショップのことを店の人に聞いてみたら、あれは映画ロケのセットだったのだそう。まだ作品情報が解禁になっていないのだそうで詳しいことは聞かせてもらえなかったが、スペイン映画だというヒントを元に検索してみたところ『Map of the Sounds of Tokyo』というタイトルに辿り着いた。菊地凛子主演、これかな。
それからなにわやさんに寄って、やはりあまり会話をしないままブレンドとパウンドケーキをいただいて、入山せんべいを買って帰った。提げた袋から時折のぼる香りがあまりに香ばしく、帰宅してすぐ、玄米茶をお伴にバリバリと。休みの日は隙あらばお茶ばっかしている。