幼い頃に愛玩していたもの、の話題が出たが、何故だかほぼ記憶がない。もの心ついたときから、ぬいぐるみには心底興味が湧かなかったのは確か。それらを贈られるたびに心の中では「子供が皆、ぬいぐるみを喜ぶと思ったら大間違いなんだよ…」と可愛くなかった。まあ小児喘息がひどかったので、基本的に毛のものが駄目というベースもあるかとは思うのですが。お人形遊びもよく分からず。仲の良い女の子二人が、リカちゃんが楽しい、というのを聞いて交ぜてもらったけれど、やっぱり面白くなかったという憶えもある。本当に、何で遊んでいたのか。一つ思い出せるのは、小瓶に砂を詰めたり、色水を注いだりのマイ・エレメント作り。そんな幼少時代を過ごしたせいなのか、「ずっとお城で暮らしてる」を読んだところで、ほとんど恐怖のポイントを押されることがなかった。描かれている世界が異常だということは分かるけれど、私も割とそんな子供だったし…それで? と正直なところ思ってしまう。読後はできれば解説の桜庭一樹のような感想を抱きたかったのだけれど。ちょっと寂寥感。

ずっとお城で暮らしてる (創元推理文庫)

ずっとお城で暮らしてる (創元推理文庫)

森の中には城がある。森ガールも極まれば、城ガールとしてよりコアに。そんな、突き進んでいきたい女の子のみなさんにも御一読いただきたい*1一冊。合田ノブヨさんの表紙が素敵です。

*1:あまり共感できない話を薦めると「貴重なご意見ありがとうございます」って返されちゃうんでしたっけ?